仕事や学業での発表シーンや感情や考えを家族や友人に共有するときなどで人に対して説明する機会がある。
特に仕事や複数人に向かって物事を説明することに慣れていないと、緊張して思うように話せないという事態に陥いる。
なんとか頑張って説明を終えて、伝えた人から開口一番に「何を言っているか分からない」とか「結局何を伝えたいのか?」と言われてしまったときは空しくなる。恥ずかしくてその場から早く立ち去りたい、消え去りたいと強く思います。
いったい何のために頑張ったのかと、
「何の成果も得られませんでした。」
となりかねません。
ただでさえ苦手だった説明が余計に苦手意識を植え付ける結果に繋がり、トラウマになってしまう。
一度だけであればよいですが、人に説明する機会というのは生活を送っていればそのうち再度訪れます。
毎回苦手だなと思いながら説明をしていてはそちらに脳の処理が取られてしまい、一向によい結果を得られずに、またしても同じような反応をもらうことになるでしょう。
聞き手もこんな風に説明して欲しいとはいちいち指摘してはくれません。なかなか自身の伝えている内容を振り返るとか、どこが悪くて相手に理解してもらうことの妨げとなっているのかを知ることは難しいです。
そして伝える相手が1人なのか複数人なのか、相手が求めている情報の粒度に合わせて伝え方や内容を変える必要があって正解という正解がないとも言えます。
説明が下手という状態に対してどのように改善していけばよいのでしょうか?
説明することに普段から慣れているかどうかということも上手さの指標の1つとして考えられそうですが、ただそれだけが全てというわけではないように思える。
僕も自身を持って説明が上手いと言えるわけではなく、むしろかなり苦手なことに入ります。過去に先に述べたような言葉を貰い失敗しちゃったなということもあった。これまでに感じた思ったように考えていることが伝わらないのか何故なのかという悩みを抱えている説明下手な人の特徴とその対策を紹介したい。
僕が思うに説明が下手な人というのは下記の特徴を備えています。
- 説明する物事についての理解度が低い
- 前提条件を揃えていないこと
順番に見ていきます。
- 説明する物事についての理解度が低い
説明する対象について自身の中で整理がつけられずにどのように説明したらいいのか分かっていないことです。例えば学校の先生や上司などの作業支持者に対してタスクの報告をするときには下記のような内容が考えられます。
- タスクの進捗状況
- 作業目的と得たい効果
- タスクを進めるにあたって、困っていること
- 前回の話し合いで決まったこと
- スケジュールの相談
- ネクストアクション
- etc
一言タスクについて報告するといっても、たくさんの説明できることがあります。作業支持者にどんな理解を得て欲しいのかという説明自体のゴールをまずは設定するとよいです。
対手に理解して欲しいことが設定出来たら次にどの情報を伝える必要があって伝えなくてよいのか、情報を伝える順番を整理する必要があります。
慣れないうちは頭の中で整理するのではなく、紙に説明する内容をとにかく書き出して見えるかするのがコツです。
情報の整理ができていないと、複数の内容を混ぜて同時並行的に説明してしまうことになります。急に別の内容に飛んでしまうと次に何を話したらよいのか迷子になってしまいます。自身ですら混乱しているのですから、相手が理解できるわけがありません。
なにより元の話に軌道修正することがほぼほぼ不可能ということが一番の問題だと思います。リアルタイムで話している言葉はメールやsnsなどの文章のように取り消すことができませんから、伝えたいことを適切に構成できるように情報を整理する能力は必須と言えます。
理解度が低いままであることを避けられないこともあると思っています。学生だと学会で発表するとき、社会人だと新しいプロジェクトにアサインしたばかりでそのチームで使われている特有の言葉に馴染みがないときなどが当てはまります。
この環境下では説明が求められている人よりも他の人の方が知見がある場合や説明する対象についての知識や理解が不足しています。詳細を知らないまま説明を求められたときには当然のことながら上手く説明することは難しい。
よく知っている人に詳細を質問するなどして聞いて、不明点を極力なくしたうえで整理をつける時間があればよいですが、必ずそんな時間が取れるとも限りません。
そんな場合は今知っていることでどんな伝え方ができるかを考えて、最低限の準備をして説明に臨むしかないと思っています。
それで分からないと言われたら、
「俺だって分からないんだよぉおおお」
と心の中で叫びましょう。
- 前提条件を揃えていないこと
話し手と聞き手とがお互いに知っている間柄であれば、ある程度説明する内容については最低限の知識を有していると判断することが可能です。そこまで深くない間柄であれば、説明しようとしている内容についての前提となる知識があまりないことが考えられる。
そのために説明の本題に入る前に前提となる知識を共有してスタートラインを揃えます。
足並みを揃えた状態で本題に入ることで相手を置いていくことなく説明することができて、理解を得られやすくなる。相手の知識レベルが判明している場合は、説明する際にも相手に合わせて理解しやすい言葉や具体的な例を交えて説明することができればなおよいです。
僕はある会社に入りたての時に上司に「この件について説明しといて」と言われ、相手もある程度理解している物だと思い説明に臨んだら実は全然知らなかったという苦い経験があります。
相手が前提となる知識について既に知っている可能性もありますが、スムーズに相手の理解を得られるように少しだけ時間を取ってあらかじめ話しておくとよいでしょう。説明は伝えた内容を相手に理解してもらうことが目的です。最後まで説明した後で、全く伝わっていなかったという事態を避けるために必要な確認です。細かく説明するのはめんどくさかったり、ムダになるんじゃないかと思われる人もいるかもしれませんが、目的を忘れてはいけない。
1~10を説明するのは長ったらしくなってしまい、そこは知っているよと相手から指摘が入ることがあります。そんなときは1~4を省いたり、2,5,8のようにかいつまんで説明することができる。許されるなら伝える内容が変わるタイミングで、「ここまでの説明で理解できていますか」と問いかけることでお互いの認識にずれがないことを確認することが出ます
他にも人前で話す場面での緊張や不安とか抽象概念への理解とか説明する上で必要となる要素はまだまだあるかと思いますが、特に説明の際に必要だと感じる意識に絞って2点紹介させてもらいました。
上記の紹介したことを意識すればいきなり上手く説明できるようになることはありませんが、少しずつ上達することは可能です。
それではっ!