こんにちは。ゆうまきです。
働いている会社ではテレワークを導入していて、会議やMTGも会社から離れた自宅にいるため当然オンラインでの実施です。参加メンバーが2，3人でかつ全員が出社していれば対面で打ち合わせの場を設けるときがたまにありますが、基本的には出社していてもオンライン会議です。
以前の対面の会議に比べて、議論の質が下がっているのではないかと感じています。僕が働き始めたのは既にテレワークが社会に普及しつつある時期でした。新卒で入社した会社はフルリモートだったため、オフラインだけの会議しかないという状況を経験してはおらず、むしろオンラインだけの環境でした。
オンライン会議では、たとえカメラをつけてお互いの表情が見えるような状態であったとしても、映っているのは顔だけで手元で何をしているかまでは見えません。議題に沿って、画面を共有して話している人は、説明に集中してさほど参加メンバーの表情を気にかけてはいないと思います。ディスプレイが1枚だと説明資料だけを表示しちゃいますし、2枚あっても相手の表情を確認するために視点を移動させることが対面とは違って少なくなる、あるいはまったくないです。
そもそもオンラインでの会議はサーバーへの負荷を考慮してカメラを付けないことを推奨している会社もあるでしょうし、カメラを付けることを推奨されていても強制力はないために相手の顔が見える状況にないことが多いかもしれませんね。
議論の質が下がったと考える理由は、発表者からみて説明中に相手の表情が見えないために割り込まれる場合を除けば最後まで淡々と説明してしまうことによってどこが重要だかわかりにくい話し方になっていることが1つあります。聞き手が集中して説明を聞いていたのか分からず、しっかりと伝わったかどうか判断が難しい。聞いてなかったり、理解されてない箇所の見当がつけば説明が終わった後に、補足情報を交えながら再度説明することも可能になりますが、判断がつかない以上、だいぶざっくりとしたおさらいをするか、補足しても発表者が理解が難しいかなと思う箇所になります。
対面とオンラインとで発表者の説明の仕方に変化が生じていることも一因ではありますが、1番の要因は聞き手が話を聞けていないことです。ようは姿が見えないことをいいことに内職し放題だからです。自身が関わる議題で注意して耳を傾けていたとしても、チャットが飛んできたりするとメールとは違って、デスクトップに通知が表示されるために意識が会議から離れてしまいます。意図するしないに関わらずオンライン会議ではオフライン会議に比べると説明に集中できる環境ではなさそうです。
発表者が補足しても、聞き手はそれ以前に会議に集中できていないことで、聞いていなかったり、聞き漏らしが発生しています。そのために発表者に対する指摘や質問によって議論を深めるための時間が、聞き手の聞き漏らしや認識間違いを正すための時間になってしまう。
発表者として一聞き手として参加していて、なんでそんな理解をしたんだとか、そんな伝え方はしていないのにと最後の方に話している結論ですら間違って捉えている。前提としていることが異なっているから認識間違いが起きているという可能性はゼロではありませんが、話を聞けていないということが大きな要因だと思います。
発表内容に関して、認識のすり合わせだったり、合意する、成果物に関するフィードバックという本来の会議目的が達成されないままに、たぶん問題ないと思うからこのまま進めてとか聞いただけだと判断できないから今度もう1回話し合いの場を設けようとかに落ち着く。
そして、いよいよ決定事項や成果物が終盤に差し掛かり、作業が完成を迎える間際になって、聞き手もようやく本腰を入れる。この部分ってどうなってるのか、なんでこんなことしてんのかと質問が飛び、考慮できていなかったことや、伝えていたことが伝わっていなくて手戻りが発生する事態に陥る。修正内容が大きければ大きいほど、スケジュールが後ろ倒しになり作業時間もさらに必要になる。序盤で方針の確認がしっかりとできていればよかったのにと後悔しても既に遅い。
この手戻りが様々なタスクで頻繁に発生すると、意思決定者は話を聞かないのだと不満や不信感を募らせていくことになり、発表者も手抜きをするようになる気がする。そうするとますます認識をそろえて作業を進めるハードルが上がってそのうちどこかで手痛いミスが発生する。
僕の働いている場所では発生しそうにありませんが、部署などの枠組みを超えて、会社やお客さんに迷惑をかけるような事態になると再発防止のために原因を調査・究明して対策まで考えることになる。でも原因が話を聞かずに別の作業をしてたなんてことは、たとえ気づいたとしても口が裂けても報告できないでしょう。
テレワークによって通勤時間が減ることは嬉しいけれど、生産性のただ下がりである。僕は作業指示者の言ってることがコロコロと変わったりして手戻りが発生することがかなり不快で、時間返せとストレスになる。これまでテレワークから出社を推奨する社会の流れに対して、継続して問題ないと思っていたけれど対面の方が生産性はやはり高いのだろう。
でもオンライン会議をおそらくゼロにすることは難しいし、慣れてしまった会議の過ごし方はそうそう変えられるものではないです。
先日、上司に作業状況の中間報告を対面で実施した際に、説明している途中でパソコンに向かってタイピングを始めたものだから中断して終了を待っていました。優先度の高いチャットが飛んできたのだろうと気遣ってのことです。2分ほど経過してもまだタイピングしてるから話すタイミングを失いつつあると、なんで喋らないの？終わったの？という目を向けてきたのです。いやいや、待ってたんですよと思うのと同時に待たせているという感覚がないんだということに気づきました。
説明を再開しても、自分のタスクに集中しているせいか生返事で理解しているかどうかかなり怪しいし、後日伝わっていなかったと判明して手戻りが発生した。しかも、指摘されたことは2，3回既に説明していたことだったにも関わらずだ。さすがに少しばかり腹が立つとともに作業途中での報告はそこまで聞いてないのかとショックを受けた。説明してる時点で、手戻りが確実に発生するだろうと容易に想像できたのにどうして防ごうとしないのだろうと不思議にすら思う。
逆の立場だったらと考えると僕も説明をしっかりと聞けてないかもしれないから気を付けなければと認識を改めるきっかけとなりました。たしかにあんまり関係ない議題で他の人が発表している時は聞いてないし内職している。なんなら音声コンテンツを聞き流しているような感覚で2倍速にしようとしたことがある。もちろん録画ではなくてリアルタイムだからできるわけがない。
オンライン会議が普及する前から、他の人が発表している最中に別の作業を始め内職をしている人はいたかと思います。ただ発表する側からして、説明中に相手の反応が得られない、分からないという環境にある程度慣れてしまっていたことと、1対1だったということもあり結構な違和感を感じました。会議どうこうではなくて、人の話は聞けや失礼だろと言いかけましたね。
オンライン会議時にやっている行動をオフライン会議でもしてしまうと知らぬ間に失礼を働いてしまう可能性があり、チームワークや人間関係が悪くなったり、人としてダメだろと思われたりすることになってしまう。そんな組織はとても働きやすいと言える環境ではないことは確かでしょう。普段からしている行動はつい出てしまうことを念頭にオンライン会議でもメリハリをつけて耳を傾けることが大切だと感じた。
オンライン会議によって生産性が落ちて本来しなくてよいはずだった、手戻りが発生しているということは受け入れて仕事を進めるとよいでしょう。毎回、感情を荒立たせていては身体が持たなくなってしまう。
伝え方は工夫することができますが、聞き手が話をどれほど集中して聞いていて理解しているのかはコントロールできないのですから。馬を水飲み場まで連れていくことはできますが、飲ますことを強制することはできないのです。
できることは、作業を指示する立場になって作業報告を聞くときにしっかりと聞いてフィードバックを返しより良い成果物ができるように協力関係を築くことです。
それではっ！