こんにちは。ゆうまきです。
会社で一緒に働くメンバーとのコミュニケーションが活性化することによって働く個人にっても組織にとっても長期に渡って恩恵が得られる。
昔から、組織の結束力を高めるためにコミュニケーションを活性化するための施策を導入していた企業は存在していたでしょうが、近年の社会的な変化によってコミュニケーションを重視する傾向が高まっているように感じる。
リモートワークが増えたことによって対面でコミュニケーションを取る機会が減少し、チャットやメールといったテキストでのコミュニケーションが増えました。会議でもカメラは意識してONにしなければ、相手の姿も見えずアイコンを相手に会話することになる。僕の現在の会社はアイコンは自身の写真へと設定するようにしているので、アイコン未設定の状態よりは多少マシかもしれない。
カメラを付けましょうと促すメンバーもいるけれど、カメラを付けないことがデフォルトの設定でそれが常であるためになかなかカメラをONにすることが浸透していないです。
出社しても出社日が異なったり、業務上出会う必要がなかったりして対面する機会はほとんどない。アイコンの方を見る機会の方が多くて、いざ出会うとアイコンの写真と実物が結構違うこともあって違和感を抱いちゃいます。ちゃっかりした写真なんて頻繁にとるものではないですし、どうしても数年単位で昔の写真を利用することになる。
チャットにしても、カメラをオフにした状態の会議にしても、対面のようにリアルタイムで相手の反応が分からないために、伝えていることがどのように受け止められたのかを感覚的に把握することはとても難しい。報告した内容とか教えたことが上手く伝わったのかどうか相手に言葉にしてもらわないとならず勘違いを生みやすいコミュニケーションであると思う。会議だと相手の表情やあいづちがなく一方的に変化のない画面へとしゃべり続けるのは結構ストレスになるし、話し終えて相手からの発言が得られる一瞬の間もこちらを不安にさせる。
対面が絶対的に良いかというとそんなことはなくて、一生懸命考えて報告したことが反応悪くアイデアが却下されてしまうとそれはそれでストレスにはなるのですけどね。
画面に対していると、話し方がいくらか硬くなりしかも淡々としてしまう。使ったことがある人は共感いただけるかもしれませんが、翻訳機に話しかけるときのあの感覚に似ている。
実際に日本語以外に翻訳するわけではありませんが、翻訳しやすいように言葉を選んでいるのは、誤解を招くような表現にはならないように気を使っているのだろう。
コミュニケーションにおいて言語が占めている割合は、メラビアンの法則によるとわずか7%しかなく、聴覚情報、視覚情報といった非言語が大きな割合を占めています。聴覚情報は声のトーンや話すスピード、視覚情報は表情やボディランゲージといった要素になります。
オンライン会議の声だけでのコミュニケーションは効果的であるとはとても言えない。
また、リモートワークは会議や業務関連の連絡以外での接点がほとんどなく、雑談が発生しづらいです。
リモートワークの拡大と部署など組織単位で主催の飲み会への参加率や開催頻度も減っているわけですから、一緒に働く仲間との親睦を深める機会が当然減っている。もしかすると同期との交流すら同様かもしれない。
交流がないと新しく配属された新卒や中途は居心地の良いや一緒に働いていて楽しい環境にはなりにくく、組織に馴染むまでに時間がかかったり、馴染めなかったりする。
実際に新卒の3年以内の離職率が上がっていたり、会社以外の交流の場が失われつつある現状を考えると企業が社員にとって働いていて楽しいと思えるように職場のコミュニケーション活性化に重きを置くことは自然の流れといえそうだ。
コーヒーブレイクを設ける、定期的な上司との1on1の実施をするといった施策の導入によって得られるメリットが多くあるでしょう。
ただ、その場を設けている目的の説明くらいはしてもよいけれど、コミュニケーションの活性化を前面に押し出してはかえって逆効果な気がしてしまう。本来の目的は一部の上司より上の立場が知っていればよく、企業で個々人の働きやすい環境を整えたり、満足度を高めることによって帰属意識を高めたり、生産性を向上させるといった裏の目的まで伝える必要はないように思う。
会社の方針だから仕方なく実施しているなんてことを伝えるのは確実に悪手だろう。
心理的安全性を高めるためにコーヒーブレイクを導入しますでは、ゆくゆくは生産性を高めるための業務の一環として捉えてしまい、コミュニケーションがぎこちなさを生み、身構えてしまうために効果を十分に発揮することができなくなる。
会社で働いている社員はロボットでないから感情を持っている。強制的にコミュニケーションを取らせようとすれば歪みが発生して不自然になる。如何にして自然な形で誘導できるかどうかにかかっている。
仕事という土台の上に組織の結束力を載せるのではなくて、チームワークの土台の上に仕事を載せることを意識すべきではないだろうか。会社としては利益を重視するために生産性の高い仕事ができるようにすることを優先して求めるだろうけれど、長期的な目線で考えるとプライベートのことも仕事のこともなんでも共有・相談したりすることのできる状態を目指した方がより生産性の高い仕事ができる組織として成長できそうだし、社員の立場からも働きやすい環境、会社に所属して貢献できていると感じられるのではないかと思う。
僕は施策を導入したり設計したりする立場ではないから、実際にどんな考えを持っているかは知りようがない。デザインするにしても現場に足りないコミュニケーションを補うための施策を導入するべきで、上司との会話は十分にとれている状態で、上司との1on1を新たに設けても得られる効果は薄い。
見当違いの施策を導入しても現場への負担は増えるだけで変化がない状況を避けるためにもまずは現場の状況を把握したうえで、適切な施策を考えてテスト導入、試行錯誤していくことが大切。正解を1発で見つけられたらいいだろうけど、組織運営や人間関係はそんな単純ではないから継続的に監視して有効かを適宜判断していくとよい。
それではっ!